叶ちゃん達とわかれて家に着くと
先に椛が帰ってきていた。
「遅かったな、今日も手伝ってきたのか?」
「ううん、今日は手伝わなかったんだけどちょっとね…」
椛が小腹がすいたのかパンを食べながらそう聞いてきて、さっき見た旬佑先輩のキスシーンが脳裏を過る。
それを思い出すとやっぱり気が重くて、思わずため息を着くと椛は眉を寄せて私の顔をじっと見てきた。
「なんだ、なにかあったのかよ?」
「それがね…」
私がさっき見た光景を椛に伝えると
椛はため息をひとつつく。
「あいつずっと浮気してたぞ、ようやくバレたのか」
そして、そんな衝撃的な言葉を発した。
え、前からなの?
私の表情からなにか察したのか、椛は追加で言葉を紡ぐ。
「少なくとも俺が見たのは高校入学してすぐだったな。」
「そんな…。じゃあずっとってこと?」
「さぁ。他人の恋愛なんて興味ねぇからどうでもいいけど」
そう言うと椛は興味無さそうにスマホをいじり出してしまった。
まぁそれは椛らしいっちゃ椛らしい意見だよね。