その日の放課後。



今日は架子ちゃんと放課後女子会をする約束だったから、某ドーナツ屋さんにドーナツを囲んで話をしている。






「それで、谷くんはそんな酷いこと言って別れたってこと?」



「うん、まぁ私がつまらないのは本当だから仕方ないけどね」






架子ちゃんに、一通り谷くんと別れた経緯を話すと怒ったような顔になる架子ちゃん。






「イケメンで爽やかで優しい王子とか全然猫かぶりじゃん!最低!おりは悲しませるとか許せない!」



「あはは、大丈夫だよ、元々私も別れを告げる予定だったから」



「でも!!むかつく!!
まぁ、その点に関しては木下くんは見る目があったわけだけど…」






架子ちゃんはそう言って不服そうな顔で椛を褒めるのが可愛い。


確かに椛はずっと別れろ別れろと言ってたし
見る目はあったのかもしれないなぁ。



それにしても、こんなに私の事で自分の事のように怒ってくれる友達ができるなんてほんの数ヶ月前まで思ってもなかった。






「あと、その由佳子だっけ?って確か谷くんの元カノだよ聞いたことあるもん美男美女だって」






まだ怒った顔の架子ちゃんはそう言ってパクパクとドーナツを頬張りながら、思い出したようにそう言う。



谷くんの元カノさん?