「へへ、どうする〜椛」






気持ち悪い笑顔の奏斗は俺にそう聞いてくるが、暴力沙汰にするとこいつは狂ったように止まらないからそれはなしだな。



奏斗はニコニコしてるし、さっき俺が誤解されるのが嫌のどうの言ってたが

本当は短気で切れると手がつけられなくて
よく暴力沙汰を起こしてる。



それこそ道ですれ違ってぶつかった時、機嫌が悪かったら殴りかかったりとか。

止めるのが一苦労する。

まぁ噂じゃ全部俺がしたことになってるけど。






「本気で懲らしめようよ〜
ほら、沖田ちゃんのためでしょ〜?」



「お前ストレス発散したいだけだろ」



「へへ、まぁね〜最近溜まってんだよね〜」






そんなことを悪気なくヘラヘラというこいつは頭はおかしいが、昔からの友達だし決しておりはにも手を出さないし唯一信用してる。




多分おりはは苦手そうだけど。






「そーだなー、まずは谷に話聞きにいくか」



「おっいいね〜」






多分部活中だろうから終わった頃に行けば会えるだろうと、乗り気の奏斗と教室を出た。





こういう、おりはに関することは奏斗にしか頼めないし
奏斗としか動かない。



俺がおりはを好きだってことは奏斗だけしか知らないからな。




他の奴には死んでも教えない。
たとえ兄貴だろうと。