「ふざけるな!
お前にとっては女遊びのうちの1人かもしれないけど、あんなになった由佳子を忘れるとか許さない!!」
何を1人で熱くなってるのかは分からないが、とにかくその由佳子ってやつとこいつが何かしらの関係にあったのは確かだろう。
「はぁ…。
由佳子が誰かはわからねぇけど、俺は女遊びなんてしてない。
ただしつこくまとわりつかれることはあるけどな」
そうだ。
俺は女遊びなんてしたことないのにそんな噂が独り歩きしてるみたいだ。
普通に仲間たちと遊ぶ女もいるけど、ただの友達。
時々しつこく言い寄ってくる女はいるけどそういうやつはもう縁を切る。
俺は女に興味無いし。
まぁわざわざそれについて弁解する必要もねぇけど。
「お前がたぶらかしてるからだろ!」
「だからねぇって」
俺の言葉は納得できないようでその男はまだ言いがかりをつけてきてさすがにイライラしてきた。
「お前が俺の由佳子をおかしくしたんだ!!」
早く切り上げて涼しい部屋に帰りたい俺の意思は通じず、そいつ…確か谷だったか…?は、俺の胸ぐらを掴んできた。
「おい、離せよ」
「お前なんかおりはのそばにいない方がいい!」
「離せって」
「この悪魔!!」
「離せっつってんだろ!!」
何度言っても胸ぐらから手を離さない谷にイラついた俺は、谷の腕を捻って壁に押し付けた。


