翌日



夏休み初日の夕方。




早く宿題を終わらせてしまおうと朝から机にずっと向かっていて、もう少しで終わる頃。



ピンポン



と家のチャイムがなる音がした。



叶ちゃんか椛の友達かな〜なんて思いつつ、宿題を続けていると叶ちゃんがドアの向こうから声をかけてきた。






「おりちゃん〜出てきて?」



「はーい?」






叶ちゃんに呼ばれた私が部屋から出ると
インターホンの方へと手招きされた。






「なんか、谷ですって言われたけど昨日告白してきたって言うのこの人?」






叶ちゃんが指を指すインターホンの画面には昨日の谷くんが映っていてびっくりした。



家の場所知ってたんだ??






「おい、なんだそいつ」






私が玄関に向かおうとした時
タイミング悪く、というかタイミングよくというか…椛がインターホンを見てしまった。






「えっと〜」



「おりはに用か?」






顔から察するに怒っているみたいな椛にどうしようか言葉を選んでいると

私の行く手を塞ぐように壁に手を着いて通せんぼされた。






「おりちゃん、とりあえず行ってきな?」






私が困っていると、叶ちゃんが椛の腕を掴んでそう言ってくれたから、お言葉に甘えてこの場はとりあえず玄関へと向かうことにした。


あまり谷くん待たせすぎるのも良くないしね。






「おい叶!退けろ!」



「嫌だよ」



「ふざけんなよ!」



「ふざけてるの椛でしょ!」






そんな怒鳴り声とドンやらガンやら鈍い音が何度も聞こえてきて心配になった。