それからしばらく時は過ぎ終業式も終えた24日。

クリスマス。




俺にとってはクリスマスなんて毎度毎度楽しいもんじゃないが、今年はおりはと俺と過ごすクリスマス最後だってことで家族も奏斗達も呼ぶことになったからまぁ賑やかだ。




ちなみに朝からクリスマスパーティーしたあと、この間言ってた温水プールに行くことになってる。






「ねぇ椛」






俺が部屋でワチャワチャと騒いでる皆を眺めていると、おりはが上目遣いで話しかけてきた。






「なんだ?」



「ちょっと…来てくれない?」



「……あぁ」






おりはの表情が暗くて何を考えているかわからないままおりはについて行くと

おりははスタスタと迷うことなく家の外に出て、足を止めることなく進み続ける。






「おい、誰にも出てくるなんて言ってねーぞ?」



「いいから」






おりはの意思は硬そうだからとりあえず奏斗にちょっと出ると連絡を入れておいた。



そして着いた場所は、俺とおりはがあのオヤジに拉致られ、俺の目の前でおりはが犯された廃病院だった。






「なんで…」