「俺もガラの悪い連中に当たってみたけど知らないって〜」



「そうか」






奏斗の情報網は結構広いがそれを駆使してもダメだったとはどうなってんだ。






「椛!」






俺と奏斗がそんな話をしていると、叶が突然大声で俺を呼びながら教室に入ってきた。


普段あんまり俺に絡みたがらないのになんだ?






「今椎が患者さんから情報入ったって!!」



「は!?」






叶の言葉に俺も思わず立ち上がり、教室を出る。


そんな俺に着いてきた叶は走りながらスマホを見ながら口を開いた。






「街のラブホ街の倉庫!
そこに連れていかれてる女子高生を見た人がいたって!昨日!」



「よし」






叶から与えられた情報で街のラブホ街に向かう。


しかし、ずっと探してたのにそんなところにいたのに気づかないなんてあるか?



それとも犯人は案外近くにいたってことなのか…。




そんなことを考えつつ、少ない情報の中叶と全力で倉庫に向かうべく足を進めた。




どうか、おりはで、どうか無事でありますように…。