俺は、覚えてることは全て話した。



おりはが叶達と出かけた日、何となくベランダからおりはが行くのを見てたらストーカーみたいなやつを見つけたこと。


そんで俺も急いでそいつのあとをつけてたらバレて、ヤクザみたいな連中に囲まれて気づいたら廃病院にいたこと。


それからそのストーカーがおりはに一目惚れしたおっさんで、知り合いのヤクザを雇って俺を拉致した。



そっからは俺とヤクザ連中の勝負で
意地で俺も情報は渡さないようにしたけど5日水だけでボコボコに殴られ続けて意識朦朧とした時ポロッと言ってしまったこと。


それからおっさんとおりはの性行為の画像を見せられたり、目の前で複数の男に犯されるおりはをみたこと。



言葉にするのはキツかったが、全部話した。




話す度に目の前で繰り広げられたおりはは泣きながら色んな男を受け入れる姿。


殺してやると強く俺は思った。






「……そっか。
おりはは今、どこなんだろうな…。」



「無事…かな…」






俺の話を聞き終えた椎と叶はそう言葉を漏らしたが他のみんなは黙りこくってしまった。


そりゃそうだ、そんな惨い話聞かされてなんていえと言うんだろうか。






「俺がちゃんと守らなかったからこうなった。ごめんなさい」






守りきれなかった自分を殺したい勢いで椎に謝ると、椎は静かに首を振る。






「ううん、椛は頑張ったよ」






口ではそう言ってる椎だけど内心は穏やかではないだろう。