「まぁ、椛が絡んでくるのはいつもの事だよ」



「そう、かな?」






詳しく教えてくれない叶ちゃんに聞かれたくないことなのかなとこれ以上は聞けない。



確かに椛と叶ちゃんは仲悪いけどいつもはお互いに知らんぷりと言った感じだから絡まれているような感じはないけどな…。


まぁ、言いたくないことの一つや二つあるよね。




私は自分でそう納得して弁当を口に運ぶと
目の前の旬佑先輩と架子ちゃんの衝撃的な光景が目に入ってきた。






「やだ、旬佑かわいい〜」



「架子の方が可愛いよ」






そう、目の前の2人はお互いにご飯を食べさせあっていたり
口元についたご飯粒を舐めてとったりしているのだ。



さっきも一瞬でカップルだとわかるやり取りしてたし、本当に仲良しなんだなぁ。




なんて、2人の眩しさに思わず笑みがこぼれていると、叶ちゃんは苦笑いで口を開いた。






「2人ラブラブすぎるよね。
時々教室に来て投げキスして帰ったりもしてるよ」



「そうなんだ!すごい!素敵だね!」



「そ、そうかな?」



「うん、私は彼氏とかも出来たことないからそういうの憧れるな」



「え、ああいうことしたいの?」



「ちょっと自分がするのは恥ずかしいかもしれないけど見るのは好きだよ!」






そんな私の言葉にさらに困ったように笑う叶ちゃん。


いつか私も好きな人と付き合うことが出来たらラブラブじゃなくても幸せだろうな…なんて思っていると


架子ちゃんが私をちらっと見てきた。