幼恋。





私の言葉に叶ちゃんは少しほっとしたように笑って、また真剣な顔に戻る。






「じゃあ、椎たちへの戸惑いどうやったら取れる?」



「……わからない。
まだ時間かかるかもしれない」



「そうだよね。
2人もそうじゃないかな?信用が無くなって戸惑ってるんじゃないかな?」



「そう、かな?」



「わかんないけど。
だからまた2人の時間少しずつ作ったら信用とか変わるんじゃない?」






叶ちゃんの言葉に私はそうなのかもしれないと思う。


戸惑い。

それは本当に時間がかかるかもしれないけどいつかはきっと無くなるもんね。




それに架子ちゃんたちはお互いに好きなわけだし、きっと時間をまたかけたら大丈夫な気がする。






「それじゃ、僕達はこっそり別行動しようか」



「え?」



「2人だけの時間、作ってあげよ」






叶ちゃんの少しいたずらっぽい笑顔に、なるほどと納得して

2人にバレないようにこっそりと物陰に隠れた。



私達がいないのに気づいたらどうするかな
2人で楽しんでくれるかな?



なんてそんなことを考えながら隠れるのがちょっと楽しいな。