【叶side】




初詣で亜美さんに会って驚いた僕は
おりちゃんが寝たのを見計らって夜中に帰ってきたおりちゃんの父である椎の元にやってきた。






「今日、亜美さんに会った」



「は……?」






僕が話を切り出すと、椎は驚いたような焦ったような表情になる。


そりゃそうだよ
だって亜美さんの言った、おりちゃんの本当の母親って話は本当だもん。






「おりちゃんと椛に接触して、本当の母親だって言ってたよ」






椎のことも言ってたし、おりちゃんは今日椎に話を聞こうとしてたけど帰りが遅かったから寝ちゃったけど。


と、付け加えて言うとしは頭を抱えた。



横にいるおりちゃんの母の美咲ちゃんも戸惑った顔になっている。






「おりははなんて言ってた?」



「戸惑ってたよ、気にしないよう言ったけどかなり気にしてた」



「はぁ…まじか」






困ったことになった。

まさか亜美さんが直接接触してくるなんて思ってなかったから。






「とりあえず亜美の嘘だってことにしとこう」



「本当のこと言わないの?」



「まだ早いと思ってる」






椎はそう言ってため息を着く。


確かに、実の母だと思ってた人が本当は他人だったなんて

今のおりちゃんにはまだ話せないよね…。




そんなことを話していると、ガチャっとドアが開いてみんな驚いてそちら見ると






「なんだよその話」






と、椛が怖い顔で入ってきた。