それからは楽しくみんなでケーキを食べて過ごして

今やっと寝る時間になり架子ちゃんと2人きりになった。



他の男の子は叶ちゃんと同じ部屋に泊まることになっている。






「ねぇねぇ、木下くんと出ていった時何があったの?」






架子ちゃんは布団に入るなりそう訪ねてきた。


多分気になってるだろうなと思ってたし
私も自分の気持ちがわからなくて架子ちゃんに話したかったからちょうど良かった。






「実はね…」





少し話すのは恥ずかしかったけど、椛とあったことを話した。


さすがに投げ飛ばされたりとかは言わず、キスしたり押し倒されたり、それが嫌じゃなかったこと。



私が一通り話終えると、架子ちゃんはニヤニヤと笑って、でも直ぐになにか考えるような仕草に変わった。






「現段階で私が思うのは、おりはは木下くんが好きに見える。
でも、王子のことはどう思ってるの?」






架子ちゃんはそう、真剣な顔で私に聞いてきた。


叶ちゃん?
どうして今叶ちゃんが出るかは分からないけど、叶ちゃんのことを少し考えると






「叶ちゃんはすごく落ち着く人だよ」






そう叶ちゃんは本当に落ち着くという表現がピッタリ当てはまる。

落ち着いていて優しくて
でも可愛くておちゃめな所もある


私がそう言うと、架子ちゃんは頷いてまた口を開いた。






「じゃあ木下くんは?ドキドキ以外にどう思う?」






次の架子ちゃんの質問は少し難しく
一瞬考えてあるひとつの言葉が頭に浮かんでくる。






「不安…。不安になる」






不安。

叶ちゃんが落ち着くなら椛は不安。



どこかに行ってしまいそうで
何を考えてるかわからなくて不安。