幼恋。





「おまたせ!」






私がケーキを落とさないように部屋に持っていくと

みんなぱちぱちと嬉しそうに拍手してくれて
真ん中の机に置く。






「美味しそ〜」






有澤くんは甘いのが好きなのか、1番にケーキに飛びつく勢いで近寄ってくるのが可愛い。



思わず私が笑うと、突然椛が私の腕をものすごく怖い顔で掴んだ。






「おい、なにしてたんだよ。」



「え??どういうこと?」



「ふざけんな。ちょっと来い」






椛はすごく怖い顔で掴んで私を引きずる勢いでドアへと向かう。


でも今はクリスマスパーティー中なのに…。






「まって!椛なに!?」



「いいから来いよ!」






ほかのみんなも何事かと目を丸くして叶ちゃんをみるけど、叶ちゃんは曖昧に笑うだけで


椛の力に勝てない私は、そのまま部屋を連れ出された。






「椛!」



「黙れ!」






何に激怒しているのか椛の声に驚いて
私は椛の部屋に投げ捨てられてしまう。