もしもまだ可能性があるならまた2人の仲睦まじい姿を見たくて架子ちゃんにそう言うと
架子ちゃんは少し悩んだあと、こくんと頷いた。
「わかった、ごめんねおりは」
「楽しんで!」
まぁ架子ちゃんと別々になるし叶ちゃんも当番だから回るってなっても孤独だからむしろ当番していたいだけでもあるんだけどね。
「どこから行く?」
「お化け屋敷」
旬佑先輩も私にありがとうと口パクで言ってから、2人の会話を聞きつつ背中を見送った。
私には架子ちゃんの気持ちはわからないけど
2人がよりを戻すことももしかしたら有り得るんじゃないかなんて思ったり…。
「おりはちゃんは優しいねぇ本当」
私がまた2人の幸せを思い浮かべていると
そう言って教室に入ってきた松村くん。
「浮気だ何だを見てもなお2人を純粋に応援して、自分も恋愛をいつか出来たらって思ってるんでしょ?」
「う、うん」
「どうせ浮気されるなんて思わない?
自分は浮気されないと思ってる?」
松村くんはいつもより少し言葉強めにそう聞いてくるけど
私はやっぱり色んなことがあってこそだと思うけどな。
「例え浮気されても、辛くて悲しくても
自分が本当に好きになったならそれもいつかいい思い出になると思って乗り越えようと思うよ」
まぁあくまでなんも経験したことない私の意見だけど…。
と、笑うと松村くんは驚いたように私を見た。