私と柊先輩が記事に載っちゃったときに、きっと誰よりも心配したのは美紀さんだと思う。


私のことを1番よく見てくれた人だから。


「…いえ。色んなことあったけど、こうして紗莉と一緒にいれるならもういいです」


私を見つめながら、優しい笑みで言う先輩に少しだけ涙が出そうになった。


ザワザワ


なにやら表の方が騒がしい。


……うわぁ、沢山の人!


行列のように人が並んでる。


「じゃあもうそろそろ準備しないとだから。紗莉、行くよ」