それと…「先輩、ありがとうございます!」


こうして来てくれたこと
ずっと傍にいてくれたこと


他にもたくさん。


その気持ちをこめて、お礼をした。


「紗莉のためならなんでもするよ?」


美緒が「熱いね〜おふたりさん」なんてこと言うから、私の体温は急上昇した。


「私からも。ありがとう、柊くん」


隣にいた美紀さんが、柊先輩にそう言う。


「私ね、あのときは柊くんが離れたほうが紗莉のためになるって思ってた。…けど違った。あなたと会わなくなってから、紗莉は紗莉じゃなかったら。だからこうして、ここに来てくれてありがとね」