思っていることと真反対の言葉が出てしまう。


｢…本当に付き合ってる訳じゃないのに、どうしてそこまで優しくするんですか？もう…先輩の嘘には疲れました…！｣


偽りの言葉を重ねる私。


目の前には無表情で、けどどこか寂しそうな表情の先輩と目が合う。


あ、違＿＿そう言いたかったけどできなかった。


｢…そうか。お前の気持ちはよく分かった。今まで付き合わせて悪かったな。…もういい｣


私に目を向けることなく、教室を出ていく先輩。