きっと仁菜は私をいじめたりしない。だってつまらない私に幼い頃から関わってくれて、出会えてよかったといってくれて、しかもいじめから助けてくれたんだよ。そんなことするわけないじゃない。今更のようにそう確信した。
どうせ仁菜も私をいじめてしまうんだろうと思っていた。でも嘘だった。なんならそんなことを思っていた私が馬鹿だった。
仁菜にすがりつくように泣いた。涙腺がおかしくなってしまったのか、涙が一向に止まらない。
「胡桃は強いね。私じゃきっと耐えれないよ。自殺とか考えちゃうと思う」
すがりついている私の頭を撫でながら仁菜は言った。
「自殺なんてダメ!」
私は気づけば強くそう言っていた。後から思いだしたことなのだけれど、仁菜がいない世界は私の世界そのものの終わりに等しいって突発に思って言ったのだろう。
「じゃあ私がもしそれにあってしまったら、その時には助けてよね。約束だよ」
仁菜はそう言って右手の小指を差し出してきた。
「うん、約束」
私はそう言いながらそれを左手の小指で握った。
***
私はあの日から弱虫にでもなってしまったのだろうか。
どうせ仁菜も私をいじめてしまうんだろうと思っていた。でも嘘だった。なんならそんなことを思っていた私が馬鹿だった。
仁菜にすがりつくように泣いた。涙腺がおかしくなってしまったのか、涙が一向に止まらない。
「胡桃は強いね。私じゃきっと耐えれないよ。自殺とか考えちゃうと思う」
すがりついている私の頭を撫でながら仁菜は言った。
「自殺なんてダメ!」
私は気づけば強くそう言っていた。後から思いだしたことなのだけれど、仁菜がいない世界は私の世界そのものの終わりに等しいって突発に思って言ったのだろう。
「じゃあ私がもしそれにあってしまったら、その時には助けてよね。約束だよ」
仁菜はそう言って右手の小指を差し出してきた。
「うん、約束」
私はそう言いながらそれを左手の小指で握った。
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私はあの日から弱虫にでもなってしまったのだろうか。


