夢の終わり、交わした約束を胸に~紡~

ごめんね、仁菜。私、果たせれなかった。二年前、ここで交わした約束を。

***

「胡桃ちゃんってつまらないよね」

中二の頃。仲良くしていた子からある日、見下すようにそう言われた。

理由は一つ。私が自分からはあまり話題を出そうとしないから。つまり自業自得ということである。

その子とは中二から同じクラスになって友達になったんだけれど、それから三ヶ月でそんなことを言われてしまった。

その子には友達が二人いて、後ろでクスクスと笑っている。

妙な違和感を感じた、その日からだった。

その子からは話しかけられなくなって、私が近づこうとすれば容赦なく避けた。しつこくしすぎたのか、頬を平手打ちされたこともあった。

「あんた、いつまでついてくんの?」

「ほんと、幽霊みたい」

「最低ー!」

ぷつんと糸が切れたような感覚がした。

こんなことを言われたのは前にも後にもこの子達からだけ。