夢の終わり、交わした約束を胸に~紡~

気持ちはわからなくもないけれど、その姿を見ているとこっちまで辛くなる。会いに行きたいと言っているだけなのにその度に怒られて殴られて、カッターで傷つけられて……。

こんなのあんまりだよ。どうかしてるよ。会いに行きたいと願うのはそんなに悪いことなの?そう、問い詰めてしまいたいぐらいだった。

「やっぱり会えないか。ここに来れば会えると思ったんだけどな」

消え入りそうな儚い声を椿は吐き捨てて、その場を去ろうとした。

その時だった。入り口の方から微かな足音が聞こえてきたのだ。

淡い期待からその方に顔を向けると、そこにはしわがいっぱい寄った目をぱちくりとさせながら、呆然としているお祖父さんがいた。年が上がってきているせいか、顔も老けてきている。

「椿」

「……じいちゃん」

懐かしいその声に顔をぱぁっと明るくさせて、小四の椿はお祖父さんの胸に飛び込んでいった。

それから互いに抱き合って嬉し涙を流す二人。見ているとその嬉しさがこちらにまで伝わってきて、無意識に微笑みを浮かべていた。

「長らく会えなくてすまなかった。寂しかっただろ?」

申し訳なさそうに言うお祖父さんに小四の椿は首をふるふると振る。

「僕も会いに行けなくてごめん」

まだ小さいけれど掠れてはいない声で椿は言った。