『・・・・・・・・・アンナ。』
「・・・・うん・・?」
『俺もう行かなきゃ。』
「・・・どこに・・?」
『アンナとは違う世界。』
「・・・・何言ってるの・・?」
『じゃあね。』
「やめてよ・・何言ってるの!!!?」
『離して。』
「イヤッ!!どこにも行かないでよ!!」
『まったくしょうがないなぁ・・。』
「・・・約束したよね・・?
ずっと一緒にいるって・・・!?」
『じゃあアンナも一緒に逝こうぜ!』
「うん・・!どこにでも行く・・!シンジ君とならどこにだって付いていくから!!」
『じゃあ起きて・・アンナ。』
「うん・・!」
『そうだなぁ・・・
どうしよっかなぁ・・。』
「・・・・?」
『吊るか・・切るか・・
飲むか・・吸い込むか・・。』
「私なんだって付き合うよ・・?」
『う~ん、じゃあ一緒に飛び込むか!』
「うん・・・!」
シンジ君が差し出してくれた右手に左手を差し出す。
一緒に手を繋いで・・K-1の選手入場が映し出されていたテレビの電源を切って・・
『好きだよ・・アンナ。』
キスしてくれて・・
ぎゅっと抱きしめてくれて・・・
『俺達はずっと一緒だよ・・。』
「・・うん・・・うん・・!!」
『そのままゆっくり歩いて・・。
段差があるから気をつけて・・。』
「うん・・ありがとう・・。」
シンジ君が手招きしてくれて・・
まるでお姫様になったように・・
エスコートしてくれて・・
『キャハハ!美味しそう~!』
「・・・どうしたの・・?」
急にオネェ言葉?になって・・?
『アンナ・・・大丈夫。
ゆっくり目を閉じて・・・。』
ここはどこだろう・・?
さっきまでリビングのソファで、
もたれかかっていたのに・・
いつの間にか・・・
シンジ君と私の眼下に・・
暗闇が広がっている・・。
『怖がらなくて大丈夫だよ。
俺も一緒にいるから。』
うん・・・分かった・・!!
『じゃあさっ、
1・・2の“3”で飛ぼうか?』
「急に止めるの無しだよ~?」
『そんな事しないって!』
・・・・・?・・・いつもなら、“いやいや”を語頭に付けてから言うのに・・?
でも・・いっかそんな事は・・。
『じゃあ行くよ!』
「うん!!」
『1・・・2の・・』
「・・・・・・・・・。」
『・・3!!!!!』



