「綾野。俺達もウカウカ寝てられないな。」


「はい。退院が待ち遠しいです。」


「椿刑事部長・・
いや狼男に稽古してもらって、

次こそ怪人相手に圧勝できるようにしよう。
例え連戦になっても負けないように・・。」


「・・・・・・・・・・。」


「・・・ん?どうした?」


「その前に・・退院したらまず・・

ユウマさんに付き合ってもらいたい場所があります。」


「うん?」


「僕が声を失った場所です。」


「・・・・・・・・・・・・・・・。」


「“許される”・“許されない”以前に・・まだちゃんと手を合わせられていない場所。」


「・・・分かった。一緒に行こう。

感情を逆撫でさせてしまう恐れもあるから、

ひっそりと・・
遠くからでも手を合わせよう。」


「ありがとうございます・・。」


「それと・・・
“罪と罰”について苦しむだけじゃなく、

君が“守ってきたもの”にも一緒に目を向けよう。

だから・・あの孤児院の子供達にも、
園児にも、小学生にも会いに行こう。」



「・・ユウマさんかなり詳しいですね?
ひょっとして僕の事調べたんですか?」



「これからも共に命を賭ける相棒なんだ。
綾野の事なら何でも知ってるよ・・・。」