―――――― 


「他に質問はねぇか?」


「自分は大丈夫です。」
「俺も・・よく分かりました。」



藪家と椿家の関係性。“狼男”の血筋を守る為続けられているイトコ関係。

殺戮と快楽の為に本性を現わしたヴァンパイアや獏と違って、

[“その時”が来るまで、
我々は本当の姿になってはならない]

という鉄の掟を守っている事。

そこから道を外れた・・
椿刑事部長のご次男の事。


ヤクザ公安の藪さんの毒舌と共に、
ある程度は理解を深められた。


「サコンが唱えている、

“怪人から人間を守れ説”が正しいかどうかは知った事じゃねぇが、

あまり他の種族が人間を襲って、俺達のような存在が世間に知られると面倒くせぇ。

だからBMUには引き続き協力してやる。」


「ありがとうございます。」


「だがサコンやショウゴからも言われたかもしれねぇが、

サコンのボケ次男はこっちでカタをつけておく。お前らは他の怪人に気を配ってろ。」


「「・・・・・・。」」


「それと同時に、俺達も“狼男”が頂点だと慢心してるつもりもねぇ。

俺達より凶暴で強い種族がどこかに居て、ラスボスとして立ちはだかるかもしれねぇ。」


「「・・・・・・・。」」