穂先輩のバイト先のカフェにいた、あの女の人…。


穂先輩と、すごく仲が良さそうだった。


私と一緒にいるときより、穂先輩は笑っていた気がする。



”…俺、ほたる以外の女に興味ない。“



穂先輩にあの時言われた言葉が、頭の中で反芻する。


恥ずかしいけれど、たしかにそう言ってくれた。


あの時、私本当は…嬉しかったんだ。


だけど…逃げるように穂先輩のもとから去ってしまったし…もう穂先輩は、そんなふうに思ってくれていないかもしれない。


…短い間でもそういうふうに思ってくれた人が、私みたいな人間にいただけ幸せだったと。


そう思った方がいい。


あのあと、穂先輩にメッセージでご馳走してもらったお礼をしたけど…別れ際のことは、言えなくて。


穂先輩には、お礼の返事をもらっただけでそれ以外には特になにも言われなかったんだけど…。


カフェでの私…絶対に感じ悪かったよね。