「ええ、そうだったの?!付き合ってないのかぁ〜っ!」



ひとつひとつのリアクションが大きめの海瀬さんは、くりくりの大きな目が溢れちゃいそうなくらいびっくりした顔をしてる。


隣の花宮さんは、たぶん私の言葉に疑問を持って首を傾げている。



「そうなんだね。ふたりはどこで知り合ったの?」



やっぱり。



「えっと…」



私は、昨日の穂先輩との出来事をふたりに話した。


朝の電車での出来事と、お昼休みに偶然また出会って顔見知りになったことをさらりと説明した。


相手の顔がきちんと見えているからなのか…そこまで緊張しないで、スラスラと話せた。


なんだ…自分が顔をあげて相手の様子をちゃんとわかっていれば…私でも、きちんと話せるんだ。