三時限目。


茜、さえ、遥、アタシの四人は体育の授業にいた。


今日はバスケらしい。


アタシ達は体操服に着替えるのがダルイので見学。


ステージの上でアグラをかきながらメイクをしながらのおしゃべり。


さえが新作のマスカラを買ったらしい。

「やっぱメイベリンいぃよね~♪ボリュームが違う♪」


弾んだ声で茜が言う。


遥は無関心なのか音楽を聞いている。


アタシはカラコンをはずした。


目がゴロゴロして痛いからだ。


それぞれ勝手な事をしていると遥が...


「退屈じゃねぇ~最近刺激がない。」


アタシは今念願の高下大輔と付き合う事ができた。


だから今はそっちに夢中になりあまり刺激を求めていない。

「確かに~」


さえが言う。


「何か面白い事探す?」


おもしろい事...?おもしろい事...?


そぅ頭の中で考えている時プレー中のバスケットボールが飛んできた。


ドンっ!!!


さえの頭に命中した。


「ごめんなさぁ~い!!」


駆け寄ってくるクラスメイトの女。


山口美紀だ。


アタシ達は一斉に睨みつけた。


「テメェ何処狙って球投げてんだよっ!!」


まっさきにキレたのは遥だ。


さえは涙目になり頭をおさえている。


茜はさえを心配そうに抱えている。


「本当にごめんね!!大丈夫?怪我してない?」


ゆっくりと舌ったらずに喋る山口美紀に無性に腹が立った。

アタシは思わずステージから下り山口美紀の膝にケリを入れた。