...


ガッチャ...


静かにアパートのドアを開けた。


時計の針は朝の7時を過ぎようとしている。


茜はもう寝ているだろう...


アタシの頭の中は罪悪感で一杯だ...。


静かに玄関のドアを閉めると、ゆっくりとリビングへと向かった。


「...お帰り...。」


アタシの心臓が一瞬止まりそうになった。


「...ただいま...。まだ起きてたの?」


少し声が裏返りそうになった。


「うん...麻波待ってた。」


大きくて真っすぐな茜の目...。


「茜、直ぐ帰ってくるって言ったのにごめん!!本当にごめんね!!」


あんなにも真っすぐな茜の瞳に見つめられたら、嘘も言えなくなる。


アタシは正直に今までの事を話した。


「...やっぱりね。村上さんといるなって予想はついてたよ。」


「...本当にごめんね。」


「麻波の事だから色々と楽しんできたんでしょ。」


「...ごめんなさい...。」


フゥっと茜は一息つくと冷蔵庫から缶ビールを取り出してきた。


「今回は許してあげる。そのかわりこれからはそんな事しないでね。」


「...うん。」


「じゃぁ待たせたバツね。今日は昼まで飲むコース。」


「今から?!マジに言ってる?!」