叶わない、それでも……

クララの家では盛大なパーティーが開かれているようだ。賑やかな声が聞こえてくる。金持ちはパーティーを開くことしか考えてないのか?

この屋敷にいる人物を力を使って調べる。その人数にため息が出そうだった。招待客だけで百人を越えている。

これから僕が護らないといけないのは、まだ五歳のガキだ。背は大人に比べて当然低いから大人の中に入るとわかりずらいし、おまけにあちこちに動き回る。

「パーティー会場をとりあえず探してみるか……」

あの人混みの中へ行かないといけないなんて、想像しただけで吐き気がする。パーティー会場には、酒の臭いやら女の香水の臭いやら、様々な臭いが入り混じっていて拷問だ。でもこれも仕事だしな。

そう思いながらパーティー会場の中へ歩いて行こうとすると、バンッと庭へ続くドアが開いて高そうなスーツやドレスを着た五歳から十歳の子どもが飛び出してくる。

「あっ、いた」

その子どもの中にクララがいた。緩く巻いた金髪に青い瞳を輝かせ、瞳と同じ青いドレスを着ている。成長すれば社交界の華になるだろう。人形のように綺麗な子どもだ。