「ちょっと恥ずかしいこと言ったけど、まぁオレだって悩んでんだよって話だ」

 「普段が普段だからなー」

 「うっせ。ギャップでいくとお前の方がすげぇじゃんか」

 「俺はいいんですー」


 そういえば、前も西さんにギャップがあるねって言われたっけか。そのときはイマイチ実感なかったけど、みんなからはそう見えてんだな、俺って。


 「さ、そのプリント早く片付けて。お昼ごはん食べてから移動教室だよ。次は物理」

 「物理はちょっとだけ得意だから任せとけ。なんでか知らんがあれだけできる」

 「ほんと栗ちゃんのスペック謎すぎ。物理と数学って同じようなもんだろ」

 「数学はちげーよ。物理は公式があんだろ」

 「数学だってあるだろうが」


 栗ちゃんのプリントが終わったあと、各々職員室まで提出しにいった。購買部で集合して、俺はメロンパン、栗ちゃんはデラックス焼きそばパンを買って中庭で食べた。

 すっかり真夏の日差しになった外は、15分いるのが限界だった