小さい頃、おっきなわんちゃんを飼ってた。 大きくても優しい顔をしてて とっても大人しくて、いつもそばにいてくれた。 泣いてる時なんか、ぴったりわたしに くっついて、泣き止むまで離れなかった。 もふもふぬくぬく。 寝る時はいつも一緒。 寒い冬はぎゅって抱きしめて 天然湯たんぽだなんてはしゃいでたっけ。 本当に、大好きだった。 大好きで、大好きで。 あの温もりをずっと感じていたくて── ──ん?温もり? わたしの体が、なんだか温かい。 まるで包み込むような、優しい温もり。