それにしても
今朝の壁ドンは、初めてで。
無免疫の私には
刺激が強すぎました。
思い出すだけで、顔が燃えてしまう。
ボアボアって。
熱がこもる頬を、手で隠した瞬間。
「雪那は雪ウサギさんなの?」
ソファから
いきなり飛んできたハチミツ声。
「真っ白なほっぺが、ピンクに染まってる。
雪那は本当にかわいいんだから」
タブレットから離した千柳様の視線は
いつの間にか、私に向けられている。
ひゃっ//////
不意打ちのハニースマイルで
褒めないでください。
嬉しすぎて。恥ずかしすぎて。
どんな目で千柳様を見ればいいか
わからなくなってしまいますので。
熱を増すほっぺに手を当て、
俯いていたのに。
「雪那、俺のことをちゃんと見て」
綿あめみたいな甘い声に襲われ
ドキドキで
余計に顔を上げられない。
「俺ね、雪那の顔が見たくて
早起きしたんだけどな」
「恥ずかしいので……」
ムリ……です……
「頑張って早起きした俺に、
優しい雪那なら、ご褒美をくれるでしょ?」
ふぇ? ご褒美?
ご褒美って、何をあげればいいの?



