「雪那のこと、
赤ちゃんの時から見てきたけど。
そんな顔もするんだね」
どんな顔ですか?
マヌケ顔? ドン引き顔?
「雪那の色っぽい顔に、
俺、はまりそう」
色っぽいなんて、
私には無縁のキーワードですよ!
「もう一度、見たくなっちゃったな」
ムリです。ムリです。
千柳様に注がれたキスが、甘すぎて。
私の心臓が
どこかに逃げ出しちゃいそうなほど、
飛び跳ねていますので。
「雪那……いいよね……?」
自信なさげに微笑んだ千柳様に、
捨てれた子犬みたいな目で見つめられ
心の中が、ざわつき出す。
ダメなんて、言えるわけない……
だって……
『とろける蜜甘なキスが欲しい』って
思ってしまう正直な自分が、確かにいて。
私の心の中を、占領しているから……



