蜜甘同居 こじらせ中 ゾルック 二人目


 

「雪那に相談もせず、
 勝手に綺月たちを住まわせて悪かったね」


 悪いだなんて、とんでもない。



「逆に、千柳様に
 お礼を言いたいくらいです」


「え?」


「心美ちゃんと一緒に料理を作るのって、
 本当に楽しくて」


「今まで料理は、雪那一人に
 任せっぱなしだったからね」


「綺月君の話をする時の心美ちゃん、
 顔真っ赤にして可愛いんですよ」


「綺月も、心美ちゃんにべタぼれだしね」


「天音君も優しいですし。
 千柳様がいない時でも、寂しくなくなりました」





 安心して欲しくて。


 私は抱きしめられたまま千柳様を見上げ。

 とびきりの笑顔でニコっ。




 「それは良かった」って囁いて

 さらに私を
 強く抱きしめてくれたけれど。




 朝から、
 こんな贅沢に抱きしめてもらえるなんて。

 綺月君たちが
 このお屋敷に来てくれたからかな?



 今度3人にアップルパイを焼いて
 お礼をしようっと。