蜜甘同居 こじらせ中 ゾルック 二人目




 『ごめんね』と言いながら、
 腕の力を緩めた千柳様。



 抱きしめられるのは嫌と
 自分で言ったのに。

 全身で感じていた千柳様の温もりが
 薄まるたび、
 悲しみが膨れ上がっていく。



 私に背中を向けた千柳様に、
 素直な思いを吐き出した。




「これからは彼女さんに……
 抱きしめてもらってください……」



 こんな風に、優しくされたら……

「千柳様のこと……
 諦められなくなっちゃうので……」