「千柳……様……?」 「雪那が泣いているのは、雨宮君のせい? それとも……俺のせい?」 「万里先輩は……関係ないです……」 だって最近は、 会ってすらいませんし。 「俺が理事長室で、無理やりキスしたから?」 千柳様は、さらに強く私を抱きしめた。 私の頬が、千柳様の胸に押し当てられ、 大好きな温もりを、感じずにはいられない。 でも…… 「私は、こういうのが嫌なんです」 「雪那?」 「千柳様の抱き枕でいるのが、辛いんです」 「そんなに……嫌だったの?」