「父さんの話かぁ……そうだね。父さんは贔屓目なしでもすごくかっこいい人だった。父さんのお母さん…要するに父方のおばあちゃんはイギリス人なんだ。

あとは、私は父さんにピアノを教わったんだよ。あの防音室にあったのは父さんが買ったピアノ。前の家から持ってきた。」


凛「ってことは、玲音はクォーター?」

「それはちょっと違うかな。母方のおじいちゃんもイギリス人だから。
すごく簡単に言ったら私はハーフと何にも変わらないよ。」

凛「なんか…すご。ハーフとハーフが出会って結婚するなんて。しかもどっちも日本人とイギリス人のハーフだし。
あ、そうだ。気になってたんだけど、玲音ってさオッドアイ?」



え、初めて家族以外の人に気付かれたかもしれない。
私の眼は左が薄い水色で、右が少し青みがかったグレー。
ほとんど同じような色に見えるから今まで誰にも気づかれたことないのに。
いつから気付いていたのか聞くと、実は初めて会った時から薄々気づいてたみたい。