いつか再会する時まで




その日の放課後、私はさっそく寮に帰りプリントを作り始めた。いくら生徒主体の学校でも理事長に企画書を出す必要があると思うから。企画書通すのにも時間がかかるから早く手をつけ始めることに損は無い。







1時間後-



「こんなものかな」


この頃パソコンを使ったりしていないので本当はもう1時間かかると思っていたが、意外と早く作れた。さっそく理事長に見せに行こうと部屋を出る。






コンコンとノックをするも返事がないのでそっと音を立てないように扉を開く。



「失礼します。神崎です。体育祭の企画書を……って、寝てる?」


机に突っ伏した状態で誠さんは寝ていた。
はぁ……と溜息をつきながら、誠さんを理事長室の隣の隠し部屋のベットに運ぶ。
この間ここに来た時に、不自然な壁があることには気づいていた。漫画やアニメなどでよくある、棚などにスイッチが隠されていてそれを押したら開くタイプのものだ。
現実にそんな物があるとは思わなかったが。