「凛、教室行こうよ。今日無理なら明日でもいい。私は待ってるから」


そう言うと、凛は少し不安そうな顔になりながらも“ 今日行く ”と言った。
皆にも凛の噂が真実じゃないってわかって貰えますように。そう願いながら、教室へと歩み始めた。






「おはよう」

「おはよう!玲音くん……ってその子……水瀬……さん?」


凛を見て少し顔を歪めるクラスメイトたち。凛の噂ー“ 男好き ”とか、“ ビッチ ”を思い出して、“ そういう行為 ”をした、と思ったのかもしれない。





凛「ぉ……おはよう」


声を震わし、表情もくらいままだが、挨拶をした凜。その様子を見て何かを感じ取ってくれるといいけど……







「…水瀬さん、おはよう!
これから1年宜しくね。」


何人かは挨拶を返してくれたみたいで安心した。


「水瀬さんって肌綺麗だね!洗顔料何使ってる?」



さっそく仲良くなれたみたいで安心した。





その日1日凜の様子を見ながら授業を受けていたが、今日1日で結構クラスに馴染めたみたいだ。それがわかって安心した。