いつか再会する時まで




「元々ここに立っていたのは小さなホテルでした。経営が上手く行かなくなっていたところ、たまたまお客様として訪れた神崎夫妻が買い取って下さって、そのまま名前も変えず続けさせて頂いているのです」

「父さんと母さんが……。」

「なので、私たちは従業員一同は神崎夫妻並びにその娘である玲音様にも感謝しています」

「私は、そんな感謝されるようなことは……」






私の言葉にフルフルと首を横に振り、驚きの事実を告げる。




「神崎夫妻がこのホテルを買い取ろうと決意されたのは、玲音様がこのホテルを気に入ったからなのです。
その後たまたまこのホテルの経営状況が悪いことがご夫妻のお耳に入り買い取ることを決意された……とお聞きしました。」



………!
言われてみれば、この景色を。
このホテルから見える海に見覚えがあった。