「えっと……?」
「申し訳ありません。引き止めて。」
「それで、どうされました?」
「神崎様は……いえ、玲音様はお母様とよく似てらっしゃいますね」
何で、この人の口から母さんの名前が……。
私の困惑が見て取れたのか、くすりと笑い再び口を開く。
「このホテルはR&Iが経営する唯一のホテルです」
「!……そうだったんですか。」
……それで母さんの名を。
「R&I本社の方々は、毎年8月に社員旅行と称してここに滞在されます」
「母さんも………?」
「はい。」
「もし宜しければ、このホテルのことを聞いていただけますか?」
「私でよければ」
