凛は自身の両親が逮捕されたにも関わらず、スッキリした顔をしていて、女性警察官にお礼を言った。



凛「両親を逮捕して頂きありがとうございました。お陰であたしはこれから真っ直ぐ前だけを見て進んでいけます」







女性警察官もお礼を言われるとは思っていなかったのだろう。
目を大きく開き、口をあんぐりと開けたまま固まった。
凛に対して両親を捕まえることになった罪悪感を感じていたようだったから。
子供にとって親というのは良くも悪くも大切な存在で、片親を失った私の荒れていた頃を知っている女性警察官はそれをよく知っているからだ。






警察に来る前の空は雨が降り出しそうな雲で覆われていたが、私と凛が外に出る頃には、雲はどこかへ行き、空は晴れ渡っていた。