その日は家に泊まって翌日の朝に寮に帰った。
パーティーが終わった後、父親に家族全員の前でからかわれ、柊兄さんに「あの子俺のプロポーズには断ったのに!!」と言われ、周兄さんには暖かい目で見られ大変だった。
「ただいま」
玲音「あ、朔。おかえり」
昨日結婚とかそういう話が出たせいで、玲音が新妻みたいに見えてしまう。
そんな考えを必死に頭の片隅から追い出し、玲音に気になっていたことを聞くことにした。
「何で俺が“1番を取ること”とか“完璧であること”に拘ると思ったの?」
玲音「あれは……体育祭だったかな。
私はただ“お疲れ様。速かったね”って言っただけなのに、すごく嬉しそうだった。
でも、他の人が“伊集院さすがだよな〜”って言ってたのを聞いた時、少し悲しそうだったから。
努力していることを知らないのに、ただそう言う人をよく思ってないのかもと思って。」
玲音の観察観に舌を巻く。
そこまで気づかれていたとは思わなかった。
「ねぇ、玲音さ。終わったことだけど……俺の話聞いてくれない?」
ゆっくりと頷く玲音を見て、俺は口を開いた。
