いつか再会する時まで




どうするかしばらく悩んでいると、男が電話をかけ始めた。




男「神崎 豊さんか?お宅の娘を預かった。返して欲しければ1000万を用意して、3日後に連絡する場所に持ってこい。用意出来なかったり、警察に通報すれば……分かってるな?」




……ドラマで聞くやつじゃん。お金は問題ないだろう。
父さんが有名な3大ピアノメーカーの一つであるベヒシュタインのピアノを自分のお金で買ったと言っていたのを聞いたことがある。





豊『お金は用意する。だが、娘が生きていると分かったらの話だ。それに娘を殺したら許さない』




そう言った声が聞こえてきた。聞きなれた
よく響く声を聞いて少し落ち着く。
男がやって来て私の耳に携帯を近づける。
顎で携帯の方を指して喋れ、と合図してくる。





「父さん……ごめんね。」

『玲音、怪我はしてないか?』

「うん、怪我はしてないよ」




誘拐犯が私から少し離れたが、こっちを凝視しながら会話を聞いてくるので、変なことは話せない。スピーカーでない事だけが救いだ