リレーの熱が冷めないまま、閉会式を迎える。
リレーは勝ったものの、肝心の結果はどあなんだろう。
みんなの顔には悔いはなさそうだ。
それなら、もう結果は気にする必要は無いね。
そう思い、真っ直ぐ前を向き、結果の発表を待つ。
誠さんが壇上に立つ。
誠「皆よく頑張った!おかげで良い体育祭になったと思う。」
言葉を選びながら話す誠さん。
そして、1度真剣な表情になり、「結果を発表する」と言った。
その瞬間、3年生たちにピリッとした空気が混じる。
そうか…これが最後の体育祭だもんね。
3年生にとっては当たり前のことなのに、分かっていなかった自分に反省する。
そして、来年はもっと良い体育祭にすることを静かに誓う。
誠「優勝は…!青団!
1ーB、2ーA、3ーDの代表者は前へ!」
驚きに目を見開いていると、凛に肩を小突かれる。
凛「私たちの代表は玲音でしょ?」
周りのクラスメイトは凛の言葉に同意し、前に行くように促す。
「っ、行ってくる!」
壇上の前に行くと、誠さんと目が合い、微笑んでくれた。
誠「おめでとう。君たちの頑張りを称え、賞を贈ろう。」
「ありがとうございます」
私と旭と2ーAの代表が声を揃えて言う。
賞を受け取り、再び元の位置へ戻る。