いつか再会する時まで



旭side



俺が屋上で休んでいると、突然扉が開いて玲音が入ってきた。
まさか誰かが来るとは思わず、ビクッと体が揺れる。
少し軽口を交わして、玲音は黙って目を瞑る。
その様子を見て、玲音から意識をそらし、試合のことを考える。
いつの間にか玲音が出て行っていて、試合の5分前になっていた。








試合の直前に円陣を組んで掛け声をかける。


「ここまで来たからには優勝するぞ!」

「おぉー!!」










試合の前に一礼し、俺と玲音が前に出た。
ボールが投げられる……先にボールに触れてキャッチしたのは俺。
すぐさま向きを変えてドリブルをする。
“できるだけ低く、速く”を意識して。








玲音のプレーの癖は分かっている。
玲音は隙がないようで、実は結構隙があったりする。
玲音は利き手の右だけでなく、左手でもドリブルすることがある。
その時、左の脇腹がガラッと空く。
……考えていたら玲音が左でドリブルをし始める。
……今だ。やはり癖は変わっていない。
おかげで簡単にポールを奪うことが出来た。