当然なのだが、魁斗と旭はお互いに牽制しあっている。そのせいで2人にパスが回しにくくなり、チームメイトもやりにくそうだ。それぞれがチームの中心になる作戦を立てていたのなら尚更。
でも、さすが3年生と言うべきだろうか。旭が動きづらくても2年生とは違い、動きが早い。体育館が靴と床が擦れてキュッキュッと言う音と静かな緊張感に包まれる。
勝負が大きく動いたのは試合後半。
さすがに体力を消耗してきたのか魁斗の動きが悪くなった。それを察した旭が前半よりも素早い動きを見せる。
旭も魁斗と同じように体力は消耗してきているが、やはり経験の差なのか、それとも体力が消耗するペースをしっかり考えて作戦を立てていたのか……とにかく旭の方が優勢なのは確実だ。
試合終了のホイッスルが鳴り、点数の差が20近くになっていたことに気づく。
旭たちが勝つだろうと思って点数を気にせずにいたら、それだけ離れていた。
戦いがいがある、そんな風に思い、自然と口角が上がる。
