私の方が遠回りなので少し急ぎめで帰る。
凛を1人にしたのは私だけど、少し心配……
寮の近くまで戻ってくると向こう側から来る凛が見えた。



「凛も出かけてたの?」

凛「そう。」


“今日初めて会いました”という雰囲気を出しておく。学校や寮では凛と自由に会話することが出来ないのが残念だ。





部屋に戻るとどうやら中が騒がしい。何をしているのかとリビングを覗くと、おそらく湊や瑠衣が持ち込んだであろうゲームがいっぱい。



「何してんの」


誰が聞いても呆れていると分かるような声が出た。ゲームに夢中になっていた紫苑と朔以外の三人はぎょっとしたように私のほうを振り返った。
そんな3人を放っておいて朔に近づく。
夕飯を作るまでは二人で体育祭のことについて話し合った。