いつか再会する時まで




先生「2人1組でペア作れ〜。そのペアで走ってもらう」


誰と組めばいいのかな……
クラスの子は…あ、全員組み終わってるようだ。
残ってるのは…この中で飛び抜けて容姿が良い人。




「神崎 玲音だっけ?一緒にやろ。」


コクリと頷くと彼は自己紹介をしてくれた。



彼の名は東條 紫苑(とうじょう しおん)
部活に所属していないが、生徒会役員である。
身長は176cmぐらいあるかな。
髪は黒に紺のメッシュが入っていて瞳は綺麗な黒。
女子もグラウンドでタイムを計っているけど、暇があればチラチラとこちらを見ている。
その度に顔をしかめているので女の子が苦手なんだろう。






初対面の人が相手だと緊張するが…本気を出させてもらおうかな。
これでも運動神経はいいほうだと思うし。





先生「最後は神崎と東條!よーいドンッ!」


先生の合図とともに素早くかけ出す。
前を向いて強く地面を蹴りゴールへと向かう。

ふぅ……久々に走ったから少し疲れたな。
でもタイムはいい方だと思う。
中学の時と比べると落ちてそうだけど…




私のタイムを聞いてクラスメイトだけでなく先生も驚いていた。
理由を聞いてみると、この学校の歴代の生徒で1番早かったかららしい。
前は、私の3つ上の学年のある生徒が一番だったそうだ。
それは嬉しいな…。達成感をすごく感じる。