「社長から聞いた。……わたしの、マネージャーをやってくれるって」

 「ああ。お前をこの世界で有名にしてやるって、約束したからな?」

 「……ありがとう。よろしく、お願いします」

 リュウはここ最近、帰る時はよくわたしと手を繋いでくれる。好きだと言ってくれたあの日から、わたしはリュウのことを本当に好きになって、そして誰よりも、そばにいたいって思った。

 「……ねぇ、リュウはさ」

 「何だよ?」

 「……どうしてわたしを、この世界に入れたいって思ったの?」

 ずっとリュウに聞きたかった。どうしてわたしだったのか、どうしてわたしをこの世界に入れたいって思ったのか。

 ずっとずっと、知りたかった。

 「……なでしこなら、いいモデルになれるかもしれないって思ったからかな」

 「……え?」

 「あの時、誰でも良かった訳じゃない。 なでしこが良かったから。……だから、あの時スキャンダルに巻き込んだ」

 「……そうだったの?」

 わたしをそんなふうに見てくれてたんだ……。