「リュウ……。1つ聞いても、いいかな？」
「何だよ」
「リュウは……。わたしのこと、どう思ってるの？」
わたしが知りたいその答えなんて、本当なら聞くものなんかじゃない。……だけどわたしは、どうしても知りたかった。リュウのわたしに対する気持ち。
「……どうって？」
「……教えて。わたしのこと、どう思ってる？」
その答えなんて分かりきっているはずなのに。その答えを求めてしまうのはきっと……。
「……そんなこと、言わないと分からない訳？」
「分からないよ！……ちゃんと言葉で言ってくれないと、分からないっ……」
リュウだってきっと、わたしのことを好きなのかもしれないっていう期待があったから。……好きじゃなかったとしても、わたしはきっと言っていた。リュウのことが〈好きだ〉って。
「……バーカ」
リュウはわたしをそっと抱きしめてくれた。
「……リュウは、ずるいよ」
本当にずるい。そうやって期待させるのがうまくて、本当にずるい。
